160722

「絵はすぐに上手くならない」を読んだ

「絵はすぐに上手くならない」という、デッサン・トレーニングのの思考法について書かれた本を読んだ。
自分が高校の頃に読みたかった内容ばかりで、おもしろくて一気読みした。
以下、印象に残ったところと個人の感想をざっくりとメモ。

デッサンいる・いらない論

デッサンはあまりできないけど、イラストはすごく上手な人がときどきいる。
同じように美大でてないけど、イラストレータやデザイナーしてますって人も多い。

そのため、「デッサンなんてわざわざしなくても、いいじゃん」というような話をネットでときどき、見かける。

著書では デッサンは単に「自分が欲しい能力」を鍛えるための手段であり、うまくとりいれれば上達が早くなるだけのこと と述べている。

デッサンをしてこなかった人が、デッサンしなくてもプロになれたというよりは、デッサン以外の別のトレーニングをしていたことに焦点を当てるのが大事だと思う。

すでにイラスト一本で行こう!という風に、自分の進みたい方向がすでに決まっているのであれば、デッサン以外の別の効率がいいトレーニング方法でもいいと思う。

ただ、デッサンというのは、遠回りなように見えるけど、イラスト・デザイン・アート、3Dなど、どの分野においても土台になる部分なので、他の分野に少しでも興味があるのであれば、身につけておいたほうがいいと思う。

ちなみに、自分は大学受験でデッサンを少しだけ勉強していたけど、「もっと、ちゃんとやっておけばよかった…」というシーンが何度もあった。
(「ちょっとでもやっといてよかった」と思ったこともあるので、仕事によってはそこまで本格的にしなくてもいいかもしれない。)

絵における能力について

絵というのは、いろんな能力が組み合わさってなりたっているが、本書では8つに分類されている。

  • アイデア
  • オリジナリティ
  • 形状ストック
  • 構図構成力
  • 形をとる力
  • 立体を把握する力
  • テクニック
  • 完成させる力

細かく能力を分類してみると、デッサンってけっこうどの能力も入ってたんだなと思った。
ピンポイントで上達させるというより、全スキルを少しずつ底上げさせる感じ。

能力を一覧にすることで、自分の弱いところ・もっと身に付けたいところが再確認ができてよかった。

トレーニング方法

著書では、こういう職業であれば、この能力が必要。だからこういうトレーニングをするといいよ。という風に書かれている。

「なぜそのトレーニングをするか」といった目的と効果・注意点などが、具体的に書かれていて、とてもおもしろかった。

たとえば、形を覚えるためのクロッキーの場合だと、

  • まずは写真や図鑑などで形を覚えてから、本物を書くといい
  • 消しゴムはあまり使わないようにする
    (何度も描いたり消したりしていると自信がなくなる+自分が間違えたところを記録した方が後で役に立つから)

というようなアドバイスが書かれてる。

トレーニングにおいては、人それぞれ向き不向きがあるので、いろんなトレーニング方法を紹介してくれるのはいいなと思う。

自信のつけ方

世の中のかなりの人が、自信がないのに職場ではそれを隠しながら仕事をしています。

という話がでてきて、それ自分のことや…となった。

著書でのアドバイスをざっくりいうと「自信は人との関係で生まれるものだから、ほかの人と交流できるところに行こう」という内容だったんだけど、本当にその通りだなと思った。

感覚・感性・センスの話のところを一部引用。

感性を磨く過程でも、絵のトレーニングをしているときでも、自信がないというのが一番の敵になります。
〜略〜
技術を学ぶということは、自信がつく、鼻っぱしを折られる、また自信がつく……の繰り返しです。しかし感性にかけては信じるしかありません。誰がなんと言おうと、自分の感性は正しいのです。

感覚を磨くということは、言い換えると「人間力を磨く」ことにほかなりません。
もっと平たく言うと「経験を積む」の一言になります。

絵を実際に描く以外のとても大事なことなので、こういう章がきちんとあるのはいいなと思った。

まとめ

絵の勉強って、けっこう根性論で押し通すところがあると思う。
それで、上達できればいいんだけど、がんばって時間をかけたわりに、全然成果がでてないとなると本当につらい。

今どの部分が自分に欠けてて、どこを学ばなければいけないか考えた上で、効率的にトレーニングするのが大事だと思う。

自分がどのあたりにいるかわからない状態だと、自信がもてないし、ただただつらいので、こういう本を一度読んで、立ち止まりつつ考えてみるのはいいことだなと思った。

今までぼんやりと感じていたけど、言語化できてなかった部分がいくつかあって、読んでいてスッキリした。
個人的には1度だけでなく、何度か読み直したい。

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