「WordBash Kyoto」参加レポート

2016年1日23日に京都コワーキングスペース cotoさんで開催された「WordBash KYOTO」に行ってました。

WordBashについて

「懇親会から始まるイベント」とうたっている通り、お酒を飲んだり、ごはんやおやつを食べたりしながら、WordPressに関するセッションを聞くというイベントでした。
勉強会に参加しても、懇親会までは中々参加できず…という人見知り属性にも、非常にありがたいコンセプトですね。
以下、セッション内容について、自分なりに気になったものをピックアップしてみました。

子テーマについて

公式ディレクトリのテーマで、子テーマを作ろうというセッション。
自分でオリジナルテーマを作った場合、しばらくして、そのテンプレートで使用していたタグが非推奨になってしまったり、バグが発見されたりする事態を、WordPress案件では度々目にします。

公式テーマの子テーマとして作っておくことで、納品後、保守契約が切れた場合であっても、お客さん側でテーマの更新作業が行えるようになります。
もし誰かの作ったものをいじるのに苦手意識を感じている人で、公式テーマをカスタマイズするのが大変…という場合は、自分が使い易いテーマを作って、それを公式テーマとして登録してみようというお話も。

こういったワークフローは、会社員の立場からだと、ちょっと厳しいケースもあるかもしれませんが、ワークフローに融通がきくフリーランスの立場になったら、一度試してみたいなと思いました。
ちなみに今回セッションで登壇されたMignon Styleさんは、テーマ作成について、かなりわかりやすいスライドも発表されているので、もし未見でしたらどうぞ。

プラグインについて

ノンプログラマーから見ると、プラグイン作成はかなり難しそうに見えますよね。
でも実はfunctions.phpに書いてるコードをプラグイン用に書き変えるだけで良いので、プラグイン作成は、意外と敷居が低いという意見が。
(※ただ人気があるプラグインの場合、各方面からまさかりが飛んできたりして、対応が大変というお話もポロポロ出てました。)

一番、印象に残ったのが、「自分がよく使うものや、作成するサイト専用に、公式プラグインとしてあげておくと、楽」という意見。
あくまでも個人利用を目的としてのプラグイン登録の話は目からウロコでした。
公式プラグインを触ってしまうとアップデートするときに大変なので、自分用のプラグインを作るという人は結構いるようです。

「プラグイン作成なんて自分には無理」と勝手に思っていましたが、このセッションを聞いてから、自分も一度挑戦してみようかなと思えました。
プラグイン作成については、アシアルの岡本さんのスライドがわかりやすいという意見がありましたので、そちらのスライドも貼っておきますね。

プログラミングの勉強、大事

プラグイン作成のお話にもつながるのですが、WordPressは、デザイナーさんなど、普段プログラムを書かない立場の人が書くことも多いです。その際、最低限プログラムの作法や、PHPの基礎は知っておこうというセッションでした。

PHPの勉強としてはドットインストールのPHP入門PHP The Right Way.が、プログラミングを習得する際でのおすすめ書籍としては、『コーディングを支える技術』『リーダブルコード』が紹介されていました。
実際に便利な無料テーマはたくさん出ているものの、いざというときに自分でカスタマイズしなくてはいけない状況が、度々発生します。

お仕事でWordPress案件をやるからには、コピペに頼るのではなく、最低限のPHPの知識をしっかり身につけていきたいと思いました。

LightningとHabakiriの違い

WordPressのテーマでよくおすすめされているのをみるのが「Lightning」と「Habakiri
それぞれの作者さんを交えて、どういったところが違うのかのトークセッションもありました。

Lightning

HabakiriよりもBootstrapを活かした組み方をしているとのこと。
Habakiriは結構いじっているとのことなので、もしプレーンなものが良いという方であればLightningの方が良いのかもしれませんね。

Habakiri

「functions.phpの記述が難しく、編集に挫折した」
という意見に対し、テーマを直接触ることを想定しておらず、子テーマとして作ることを意識してるとのこと。
functions.phpを編集してしまうと、テーマをアップデートするときに大変なので、クラス化しているそうです。
HabakiriについてはHabakiri Advent Calendar 2015があるので、もっと知りたいという人はそちらをどうぞ。

WordPressでメディアサイトをつくる上での注意点

サイトは作って終わりではなく、どうやってお客さんの方に歩み寄っていくかが大事だと日々感じます。

  • タイトルをちゃんとつける
  • 制作料金よりも、運営の方が人件費がかかるので、前もってお客さんとの意識共有が必要(ABテストなどをやる場合は、あらかじめ予算確保を)
  • HTMLが分からない人でも更新しやすいように配慮が必要
  • 複数人で記事を投稿してる場合、誰の記事が良かったかなどを報告
    (担当者のモチベーションをあげる)

当日出ていた意見はこんなかんじですが、このあたり、人によってアプローチ方法はいろいろあると思うので、機会があれば他の方の意見も聞いてみたいなと思いました。

最後に

通常の勉強会の場合、聞きたいことがあっても、なかなか聞きづらかったりするのですが、懇親会のゆるいノリのおかげで、気軽に聞ける雰囲気があって良かったです。
WordPressは万能なCMSというわけではないですが、コミュニティがしっかり機能していれば、いろんな方と交流でき、多くのことが学べるので、そこが一番の強みですね。
WordBashに参加して終わりではなく、これを機にどんどん手を動かしていけたらなと思いました。

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